初めて電気主任技術者の免状を取得してから6年、ようやく電気主任技術者になる事が出来ました。今回は解任・選任に関する届け出に関して私の実体験を紹介します。電気主任技術者の交代が初めてであったり、前回の交代の際の控えを紛失してしまった場合などに参考にして頂ければと思います。
電気主任技術者になる為には。。。
電気主任技術者試験、通称電験に合格して免状を手にした事で自分は電気主任技術者であると名乗っている方もいますが、実は電気主任技術者の免状を取得しただけでは電気主任技術者になったとは言えません。
正式には電気工作物を設置しているもの(会社の社長など)から選任を受け、国への届出が受理されて初めて電気主任技術者となることが出来ます。
イメージとしては、教師の免許を持っているトラックの運転手さんを教師とは呼ばない、という感じでしょうか?逆にトラックの運転免許を持っている教師を運転手さんとは呼びませんよね。
教師は学校に採用されて初めて教師となることが出来、運転手は運送屋さん等の業者に採用されて初めて運転手となると思います。
電気主任技術者も同様です。電気主任技術者の場合は免状を持ったものが選任を受けて初めて電気主任技術者を名乗れます。
解任・選任の手続きは拍子抜けする程あっけない
私は今回、人生初の電気主任技術者としての選任を受けました。電気主任技術者の免状を取得するのは結構大変で、並大抵の苦労ではありません。免状取得後、選任を受けるまでの道のりも人それぞれですが、数年以上の下積みを経て選任を受ける事が多いです。電気主任技術者として選任を受けるのは1か所の電気工作物につき一人なので、免状を持っていても電気主任技術者として選任されずに人生を終える人もいます。
私が勤務する工場は66,000Vの特高受電ですが、私が3代目の電気主任技術者となります。前任者である2代目の電気主任技術者は退職時67歳でした。その方は16年間、電気主任技術者として選任されていました。工場の電気設備の総責任者としての立場を引き継ぐことは感慨深いものがありました。
しかし、電気主任技術者を交代する為に必要な手続きは紙切れ1枚でした。
その紙切れとは、主任技術者選任又は解任届出書です。
特に不満があるわけでもないですし、むしろ手続きが簡単に済むのは良いことだと思います。しかし、今後、この紙切れ1枚で電気主任技術者として大きな責任を担う事になる事にちょっと拍子抜けしたというのが率直な感想です。
主任技術者選任又は解任届出書の記入方法は?
とても簡単な内容ではありますが、主任技術者選任又は解任届出書の記入方法について紹介します。
まず、産業保安監督部のホームページから主任技術者選任又は解任届出書をダウンロードします。Word形式・一太郎形式・PDF形式がありますが、私はWord形式をダウンロードし必要事項の打ち込みもWordで行いました。記載例も同じページにPDFデータがあります。
記入に関しては全体的には難しい内容はありませんが、主任技術者が主任技術者の職務以外の職務を行っているときは、その職務の内容という項目がちょっと分かりづらいかもしれません。私は、記載例通りに、当人は〇〇株式会社の社員であり、当事業所に常時勤務し設備管理業務を行う。と記入し受理されました。
また、主任技術者選任又は解任届出書の日付と選任年月日、解任年月日について説明します。 選任年月日の日付は解任年月日の翌日となります。更に、届け出日は事後の届出となる為、右上の日付については選任年月日以降で主任技術者選任・解任届出書の提出日や発送日となります。
主任技術者選任又は解任届出書の提出方法は?
主任技術者選任又は解任届出書の提出方法は産業保安監督部に持参する方法と郵送による提出する方法があります。
最初に私が産業保安監督部に問い合わせた時には書類に不備があった場合はその場で修正をお願いしたいので窓口に持参して欲しいとの事でした。
しかし、コロナウィルスで私の会社も出張自粛となってしまい、再度問い合わせたところ、郵送で問題ないという返事を頂き、郵送の方法を教えて頂きました。
郵送の方法は主任技術者選任又は解任届出書(正・副用に2部)、電気主任技術者免状のコピー、返信用封筒を産業保安監督部宛に発送します。
注意点としては、主任技術者選任又は解任届出書は提出用に1部、控え用に1部必要なので同じものを2部準備します。2枚とも会社の代表印を押印します。返信用封筒には返信先の宛先を書き、必要な分の切手を貼り付けます。
選任する主任技術者が自社の社員でない場合などは必要な書類が増えますので、産業保安監督部によく確認してください。
まとめ
以上、電気主任技術者の解任と選任の体験を紹介しました。
郵送で提出した主任技術者選任又は解任届出書は1週間程度で受領済み印入りの控えが返信用封筒で返送されました。
私が選任を受けた工場は設置から35年が経過しており、トラブルの頻度も増えてきております。今後、新米電気主任技術者として様々な課題に対処していく事になりますので、新たに電気技術者となる方に役立つようこのブログの内容も充実していきたいと思います。
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